結束バンドの構造は、「ヘッド部」「バンド部」「テール部」という3つの部位によって成り立っています。
材料全体の比率としては、ほとんどがバンド部で占められているのですが、バンド部の先端にヘッド部が固定されていて、バンド部のもう一方の先端に先の尖ったテール部があります。ヘッド部には穴が空いていて、そこにテール部を差し込んで貫通させてからテール部を指で引っ張っていけばバンドがしっかりと締まるようになっています。バンド部の裏側はギザギザの表面加工がされているため、テール部がヘッド部に差し込まれてからは、テール部を引っ張るごとに固定されていきます。
もし、ここでテール部を逆側に引っ張ってもそこから後ろ側には戻せないようになっているため、テール部をヘッド部に差し込んで引っ張り始めてからやり直しが出来ないという短所があるものの、再び結束が可能な「リピートタイプ」も存在しているので、必要ならばこれを購入すべきでしょう。このように、結束バンドの構造はとてもシンプルになっているため、大量生産に向いているといえるでしょう。
また、各パーツの材質や大きさを変えることで、用途に応じた様々な製品を柔軟に設計出来るという利点もあります。さらに、バンド部裏側の底面の両側面部を滑らかなR面に加工することで、バンドを強く締め付けたとしても、結束される側の物体に負荷を与えずにすみます。このような細かな改良を施していけば、シンプルな結束バンドの構造がさらに活きることでしょう。